小顔と化粧品について

「経皮吸収」について説明します。まず、簡単な経皮吸収の例としては、血圧を下げるのに胸に降圧剤のシールを貼ります。また、心臓発作を抑える薬もシールにして腕に貼ります。虫刺されの薬も皮膚に塗ります。これらの薬剤は皮膚から直接皮下組織や血中に浸透していきます。

皮膚から薬剤が入るのは当たり前のことなのです。私たちが日常的に使用するものの中にも経皮吸収されるものがたくさんあります。

シャンプー、ボディシャンプー、化粧品、台所用洗剤などです。これらの中の体に有害な物質が皮膚を通して体の中に入っていきます。

このように日常的に少しずつ有害化学物質を皮膚から吸収することを「経皮毒」と言います。

一般的に私たちは体に必要なものを「経口吸収」しています。食べ物がそれに当たります。経口吸収の場合、毒は基本的に肝臓で分解されて最終的には肛門から多くは出ていきます。一部が血液に吸収されて毒性を発揮しますが、口から入った毒の90％は１週間で排出されると言われています。

ところが、皮膚から入った毒（経皮毒）は、直接血管やリンパ管に入り体中を循環していきます。また、一部は皮下組織にそのまま蓄積されます。皮膚から入ると排出されにくいのです。皮膚から入った毒は、10日で10％しか排出されないとも言われています。これが恐ろしことなのです。

経皮毒性があると言われている代表的な物質として、ラウリル硫酸ナトリウムという物質があります。

これは広く界面活性剤として化粧品などに用いられている物質です。

界面活性剤は、「水になじむ部分」と「油になじむ部分」の両方を兼ね備えた物質です。これにより、物質の表面に働きかけて元来混じり合わない物質同士（水と油）を混ぜ合わせることができるのです。

例えば、水に油を入れた場合、油は水面に浮かんで混じり合うことはありません。これに界面活性剤を入れると、水と油が混じり合うのです。このような状態を「乳化」と言います。身の回りにはこの「乳化」を利用した物がたくさんあります。化粧品もその一つです。

なぜ、化粧品に「界面活性剤」が使われるのでしょうか。それは化粧品には水と油が混じり合う役割が求められるからです。

肌の表面は油の膜で覆われています。その膜に潤い成分である水がなじむには界面活性剤の働きが必要となります。

例えば、化粧水や乳液は、肌に浸透して、はりや潤いを保つことが求められます。ファンデーションは肌の上で伸びて、その状態を長く保つことが求められます。クレンジングオイルや洗顔料は、肌についた化粧品や皮脂の汚れを落とすことが期待されます。

これらの役割を果たすには、水と油を混ぜ合わせる効果が求められるのです。

それでは、界面活性剤は何から出来ているのでしょうか？

自然の物を原料としている界面活性剤もあれば、石油から作られる界面活性剤もあります。

化粧品などは、体に無害なもの（植物など）から作られてはいるようですから、そんなに心配は要らないと思います。でも、長年使うものですから化粧品としてより、体に害のあるものが無いかどうか慎重に選んだ方がいいでしょう。

天然の界面活性剤としては「レシチン」「サポニン」「リン脂質」「ペプチド」などがあり化粧品のクリームを作る際に使われますが、最近では「崩れない」ことが求められている化粧品に対して、しっかりメイクを落とすには自然界の界面活性剤では洗浄力が足りないために、進化した合成の界面活性剤が使われるようになりました。

さて、お肌には外からの刺激からお肌を守るために、「皮脂膜」と「角質層」がバリア機能を果たしています。

このバリア機能が壊されると、お肌が乾燥して、様々なトラブルの原因となります。合成の界面活性剤は強力なためにこのお肌のバリア機能を破壊してしまいます。

このバリア機能を破壊し続けることで、単に乾燥肌や敏感肌になるだけではなく、化学物質が容易に取り込まれるようになります。それによって、お肌のトラブルになったり、アレルギー症状がでたりします。

崩れないお化粧をすればするほど、強力なメイク落としが必要になり、その強力なメイク落としの中には合成の界面活性剤が入っているということになります。そして、それがお肌のバリア機能を壊し、さらに化学物質が体内に経皮吸収されていきます。

界面活性剤が体に悪いから、経皮吸収があうからといって、それでは女性は化粧をしない方がいいのでしょうか。

答えは、ノーです。女性は化粧によってきれいになりますし、女性からきれいになろうという気持ちが薄らいだら、体も健康にはなりません。女性は美しさを求めるべきですし、いつまでもきれいでいたいと願う存在であるべきです。

それでは、上述したような、「経皮吸収」「界面活性剤の害」「お肌のバリア機能の崩れ」などとどう向き合えばいいのでしょうか。

ここでは特に、クレンジングと洗顔についてお話しします。

クレンジングや洗顔料に含まれる界面活性剤は、メイクの汚れや皮脂の汚れ、古い角質などを洗い落してくれます。

これらの汚れを落とす時に、ゴシゴシと力を加えて洗顔したり、クレンジングを必要以上にたくさん使ったりすると、肌に必要な皮脂まで洗い落としてしまいますので注意が必要です。お肌のバリア機能を壊さない使い方が大切なのです。

クレンジングはなるべく短い時間で済ませるようにしましょう。１分以内が理想だともいわれています。また、クレンジング料はメイクの濃さに応じて調整しましょう。力強くマッサージするのではなく、やさしい力加減で素早くメイクに馴染ませて落とすのが大切です。

洗顔も注意する点があります。

洗顔料を選ぶときは、泡立ちがよくキメの細かい泡をつくることができるものを選びましょう。

十分に泡立てて、肌をこするのではなく泡でやさしく洗うようにしましょう。そうすれば、お肌のバリア機能を壊すことはありません。

安城市の小顔矯正専門、愛知気功整体小顔専門分院では、化粧品を勧めたり販売したりはしておりません。化粧に関しても、私ではよく分からない点が多いので、こちらからお話しすることはありませんが、質問されましたら、健康面から化粧についてお話させていただいています。